top of page

二人芝居用台本 初デート大作戦 脚本、長月 桜花 

 

守(テンション高めのおバカキャラ)

奈央(高飛車なドSキャラ)

所要時間15分程度

​-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 

守「ふふふ・・・ふはははははは!!!やったぞ、私はやったのだ!!!奈央ちゃんからデートのお誘いのOKを貰った!!うん、俺がんばった!!!!」

奈央「へ?デート??私たち付き合っても無いのにデート?あんた頭おかしいんじゃない?」

守「そう言われた時は目から汗が流れ出そうだったけど、ここは強気に行った俺の作戦勝ちだろ!」

奈央「ちょっと!土下座とかやめて・・・って!それもう土下座じゃなくて土下寝じゃない!!ほら人が見てるから!恥ずかしいから!!」

守「プライドなど捨てる為にあるのだ!最終兵器土下寝!これをやられたらもうOKするしかないだろ!」

奈央「とりあえず起きなさい!・・・もう仕方ないな!!分かった!分かったから、起きろ!!どうせゴールデンウイーク中は暇だったし、一日くらいなら付き合ってあげる!でもデートじゃないからね!遊びに!行くんだからね!!」

守「とは言ってたけど男女二人で遊ぶ事は俺の中ではデートに入る!!これはデートなのだ!!」

奈央「じゃあ明日にしよ、夏休みの宿題とかさっさと終わらしたいタイプなの。場所はそっちで決めてよね、誘ってきたからにはもちろん楽しませてくれるんでしょうね?」

守「奈央ちゃんのあの高圧的な感じがたまらんのです、ただ明日て!明日て!!まだなんも決めてないっす!何処に行けばいいんだ・・・舞浜のネズミさん?」

奈央『ありえない!連休で混むの分かってるのに普通ここ選ぶ!?しかもありきたりすぎ!!』

 

守「うん、ボツだな・・・映画ならどうだ!?」

 

奈央『体は子供!頭脳は大人!ってあんたの頭脳が子供過ぎるし!なんで子供に混じってアニメとか・・・なんの罰ゲームなの!?』

 

守「アニメ無し!!ここは大人向け恋愛物とか?」

 

奈央『こういう映画見せれば女がなびくとでも思ってるの?魂胆丸見えなんだけど』

 

守「えっと、映画はやめておこう・・・それなら自然溢れる所をノンビリと散歩なんていいんじゃないか?」

 

奈央『おい!いつも私がヒール履いてるの知ってるよな?それをこんな山道歩かせるなんて、何?あんたを埋めて帰っていいの?』

 

守「やられる・・・確実に命とられる・・・って言うかもう2時じゃん!明日9時の約束なのに!早く決めないと睡眠不足で」

 

奈央『さっきからアクビばっかりしてるけど、そんなに私といて退屈なの?なら誘うな!!!』

 

守「なんてことになりかねない、早く決めないと!!山道は飛びすぎた、別に自然の多い公園とかでもいいじゃん!」

 

奈央『ふーん、たまにはこういう所もいいわね』

 

守「よし!俺の中のリトル奈央ちゃんがOKだした!これに決めよう!!」

 

 

5秒沈黙。

 

 

奈央「おっ、ちゃんと来たなー!あんたの事だから何処行くか迷って寝れなかったんじゃないかと思った」

 

守「ちゃんと寝たし!行くところだって決まってるし!」

 

奈央「それならいいんだけどねー、で?どこ連れてってくれるの?」

 

守「おっきい公園でボートでも乗りながらノーンビリするのもいいかなって」

 

奈央「おっ、いいねぇ。あんたのセンスならこの連休中の激混みの舞浜辺りに連れてかれるんじゃないかってヒヤヒヤしてたんだけどね」

 

守「は、はははっ、そんな事したらどうなるのかくらい想像つきますし」

 

奈央「間違いなく私は帰るね」

 

守「でしょう?だから逆にノンビリしたいなってね」

 

奈央「いいチョイスじゃない」

 

 

5秒沈黙

 

 

奈央「あんたボートこぐの下手―!!」

 

守「しかたないだろ、乗り慣れてないんだから」

 

奈央「私に水かけたらシバクからね!?」

 

守「は、はい」

 

奈央「それにしても今日お天気良くてよかったねー」

 

守「そうだねー、もう初夏みたいだね」

 

奈央「んー!」

 

守「どしたん?」

 

奈央「たまにはこんな日も悪くないかなーって」

 

守「だろー?俺のチョイスに感謝しろよー?」

 

奈央「偉そうに言うなし、土下寝した奴が!」

 

守「すいませぬ」

 

奈央「まあ・・・来てよかったかな」

 

守「それならよかった」

 

奈央「ってか汗だくじゃーん」

 

守「そりゃずーっとボートこがされてればね!」

 

奈央「なに?じゃあ、こんなか弱い私にボートこげって言うの?ひどいっ!!」

 

守「え?誰がか弱いって?」

 

奈央「池に沈めるよ?」

 

守「す、すいませぬ」

 

奈央「ほら頑張って!ボート終わったらお姉さんがソフトクリームおごったげるから」

 

守「お姉さんて、同い年やんか」

 

奈央「あら?私はあんたを同い年に見たことなんてないけど?」

 

守「ひどっ!!」

 

奈央「冗談よ、じょ・う・だ・ん」

 

守「マジで入水考えたわー」

 

奈央「重りいる?」

 

守「このどSが!」

 

奈央「そんなどSを好きになっちゃったんだろ?どーM君?」

 

守「え・・・そ・・・え?」

 

奈央「デートに誘ったくせに何を今更照れてるんだか」

 

守「なんか、さらに汗出てきたんだけど」

 

奈央「もう仕方ないな、ほら!ハンカチ!」

 

守「て、言われても僕、今必死にこいでるんですが」

 

奈央「世話のかかる坊やでちゅねー」

 

守「ちょっ、拭かなくていい、って動いたら!うわっ!」

 

奈央「きゃっ!!」

 

守「大丈夫!?」

 

奈央「うん!て、何抱きついてんだよ!」

 

守「いや、誰がどう見ても君が俺に抱きついてますが」

 

奈央「めっちゃ心臓早く動いてる、うける!」

 

守「そりゃあ、こんな状況でございますから」

 

 

5秒

 

 

奈央「すっかり夜だねー」

 

守「結構楽しめたね」

 

奈央「さて、帰りますかー!」

 

守「そうだね」

 

奈央「あんたさぁ、本当に嘘下手だよね」

 

守「へ?」

 

奈央「まだ帰りたくないって顔に書いてあるよ」

 

守「んなわけないだろ」

 

奈央「ふーん、今日楽しませてくれたお礼に一個アドバイスしてあげようか」

 

守「アドバイス?」

 

奈央「聞きたくない?」

 

守「聞きたい」

 

奈央「私ね、意気地なしは嫌いだよー」

 

守「うっ」

 

奈央「さーてと、帰ろっかぁ」

 

守「・・・ちょっと待って!」

 

奈央「ん?」

守「俺と付き合ってくださし!!!」

奈央「はははははっ!!!大事なところで噛むなし!」

 

守「ううう」

 

奈央「ヒー、お腹痛い!!いいよ、付き合ってあげる」

 

守「本当に?」

 

奈央「女に二言は無い!!」

 

守「よっしゃあああ!!!」

 

奈央「で、どうすんの帰るの?」

 

守「どっかで飲んでこっか」

 

奈央「そだね、守を飲みつぶれさしてあげる」

 

守「どこの体育会系だよ」

 

奈央「あはは」

 

 

5秒

 

守「奈央〜・・・・はっ!!!夢!!?って今何時だよ!!・・・・お昼過ぎ・・・着信いっぱい・・・オワターーーーーーー!!!!!!!!!!」

 

 

bottom of page