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カバン奪還大混乱 作、長月 桜花


紗由理「んー困ったなぁー」
梨香「どうしたの?紗由理」
紗由理「あー、リカっちー」
梨香「何を困ってるのよ?」
紗由理「あのねー、どっかにカバン置いて来ちゃったみたいなのー」
梨香「はぁ!?どこに!?」
紗由理「それが分からないのー」
梨香「あんたは何を悠長な事言ってるのよ!中身は何入ってるの?」
紗由理「お財布とかースマホとかーあとは大事なものー」
梨香「てか、全部大事な物じゃない!?探してはみたの!?」
紗由理「んー、いちおう全部探したけど見つからないのぉー」
梨香「見つからないのぉー・・・じゃないでしょ!盗まれてたらどうすんのよ!」
紗由理「どーしよぉー」
梨香「あんたはなんで何時もそんなにノンキなのよ!」
紗由理「そんな事ないよぉー?」
梨香「十分そんな事あるわ!まずどうやったらカバン置き忘れるのよ」
紗由理「むー、なんでだろぉ?」
梨香「警察は?交番には行ってみたの?」
紗由理「あー交番かぁ、その手があったねー」
梨香「紗由理ぃ!そこはまず真っ先に思いつこうよ」
紗由理「全然頭に無かったぁ、リカっち頭いいねー」
梨香「いやいやいや、あんたがボーッとし過ぎなのよ!」
紗由理「そんな事ないもんー紗由理、普通だもんー」
梨香「どこがよ!ほらさっさと交番行くわよ」

5秒沈黙

警官「カバンの落とし物ですか?」
紗由理「はいー、しらゆり女学院のカバンなんですけどぉー」
警官「ちょっとお待ちくださいね、えっとカバンカバン・・・あ、これかな?」
梨香「ありました!?」
警官「はいはい、先ほど落とし物として届けられてますね」
紗由理「よかったぁー」
警官「一応本人の物か確認する為に中身を見させて貰わなきゃいけないんですけどいいですか?」
紗由理「はーい」
梨香「これで安心ね、ところで紗由理」
紗由理「んー?」
梨香「さっき財布とスマホの他に大事な物が入ってるって言ってたけど何が入ってんの?」
紗由理「えーとねー、リカっちの着替え中の生写真とかぁ、一緒に温泉行った時の入浴中の生写真とかぁー、あとは」
警官「あの」
紗由理「あー、すいませんー聞いてませんでしたぁー」
警官「じゃあカバン開けさせてもらいますね」
紗由理「どーぞ・・・」
梨香「ちょっと待たんかーい!!!」
警官「ど、どうされました?」
梨香「あの!開けるのちょっと待って貰えます!?」
紗由理「リカっち、どーしたのー?」
梨香「紗由理ちゃん?ちょっと外出ようかぁ。あ、おまわりさん少しだけ待っててください」
警官「は、はい」

5秒沈黙

紗由理「リカっちどこいくのぉー?」
梨香「紗由理ちゃん♪・・・おぬしゃ何してくれとんじゃーい!!」
紗由理「へぶらっ!!」
梨香「なに人の着替えとか入浴中の写真カバンに忍ばせとんじゃ!」
紗由理「あべしっ!!」
梨香「ってか何時の間にそんな写真とったじゃい!」
紗由理「それはこのメガネに見せかけた隠しカメラでー」
梨香「・・・はああああああああああ」
紗由理「り、リカっちの後ろに星座が見えるっ!!」
梨香「ペガサスー流―星―けーーん!!!」
紗由理「うわらばっ!!あ・・・川の向こうで去年ちんだおばあちゃんが手を振ってる」
梨香「はあはあ、とりあえずそのメガネは後で没収します」
紗由理「えー?」
梨香「・・・ギャラクティカー!!」
紗由理「あい、喜んで差し出しまふ!」
梨香「問題はどうやって写真を見られないでカバンを取り返すかだな」
紗由理「そんなの無理だよぉー」
梨香「無理でもやるんじゃい!!」
紗由理「そ、そうだねー」

5秒沈黙

梨香「すいません、お待たせしましたぁ」
警官「大丈夫ですか?ご一緒の方、頭から煙出てますけど!?_」
紗由理「あー、これはリカっちのペガサ・・・」
梨香「オッホン!!」
紗由理「あ、遺伝ですぅー」
警官「い、遺伝!?一体どんな家系なんですか!?」
梨香「そんな事よりおまわりさんっ!」
警官「はい、なんでしょう?」
梨香「その、中身を確認しないで返していただくのって無理ですかねー?」
警官「すみません、規則なんで」
梨香「そこをなんとか!」
警官「返してはあげたいんですけどね、こればっかりは」
梨香「・・・タイムで!」
警官「いや、あの試合中とかじゃ」
梨香「一時退席します!!」
警官「え?あ・・・」

3秒沈黙

紗由理「やっぱり無理だよぉー」
梨香「正攻法は諦めよう!」
紗由理「じゃあどうするのぉー?」
梨香「こうなったらカバンを奪う!」
紗由理「どうやってぇー?」
梨香「色仕掛けよ!!」
紗由理「いろじかけぇー?」
梨香「私があのおまわりさんの注意を引きつけてる間にカバン持って紗由理はダッシュ!」
紗由理「えー?無理だよぉ、リカっちおぱーい大きいけど色気ないもんー」
梨香「ちっぱいに言われたくないわ!!とにかくやるわよ!!」

3秒沈黙

警官「君たちさっきから何処行ってるの?」
梨香「ごめんなさぁーい♥」
警官「ど、どうしたんだい?」
梨香「なにがですかぁー?♥」
警官「いや、急にキャラ変わったよね」
梨香「そんな事ないですぅー、あーここ暑いなぁボタン外しちゃおっかなぁ♥」
警官「・・・設定18度でターボ」
梨香「さ、さぶっ!!」
警官「おまわりさんは君たちと遊んでるほど暇じゃないんだよ?」
紗由理「隊長ー失敗ですー」
梨香「くっ!!こうなったら!!」
警官「ちょ、なにを!」
梨香「この交番は私たちが占拠した!!」
警官「なにを言いだすんだい!?」
梨香「解放して欲しくばカバンを返すのだ!」
紗由理「リカっちー、これってかなりダメな状況じゃ」
梨香「元はと言えば貴様のせいじゃろがい!!」
警官「あの、ちょっといいかい?」
梨香「発言を許可しよう!」
警官「僕、一応警棒も持ってるし拳銃も持ってるんだけど」
梨香「くっ!力で押さえつけようとするのかっ!!」
警官「先に占拠してきたのは君たちなんだけど」
紗由理「りかっちー、大人しくカバン見せようよー」
梨香「却下!!」
警官「何か見られたら困るものでも入ってるのかい!?」
梨香「とんでもなく見られたら困るものが入っている!」
警官「これはますます確認しなくちゃいけないな」
紗由理「火に油注いでどうするのー」
梨香「ううっ、いいか!それを少しでも開けたら私はここで自害するからな!!」
警官「そんな危険な物が入ってるのか!!」
梨香「私にとっては何よりも危険なんだよおおおお!!」
紗由理「おまわりさん、中身はー・・・」
梨香「言うなっ!!」
警官「これ以上騒ぐなら、おまわりさんも考えなくちゃいけなくなるけど」
梨香「よし、腹を切る!!」
警官「三島由紀夫か!!」
紗由理「リカっち、介錯はまかせてー」
警官「君も乗るな!!」
梨香「ぐすん、まだ死にたくないよう」
警官「それならやめい!!」
紗由理「おまわりさーん」
警官「なんだい!!・・・」
紗由理「えいっ♪」
警官「はう!!・・・金的は・・・ダメですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・きゅう」
紗由理「ふうー」
梨香「あ、あんた」
紗由理「さゆりちゃんは強いんだじょー」
梨香「と、とりあえず、このすきにカバンを!よし撤収!!」
紗由理「ちょっと待ってねー」
梨香「何してんの!?」
紗由理「前に中国に旅行に行った時に現地の営・業中さんて人に教わった記憶の無くなるツボを・・・」
警官「はうっ!きゅう」
梨香「紗由理、なにげに恐ろしい子」
紗由理「さっ、いこー?」
梨香「う、うん」

5秒沈黙

紗由理「これで全部解決だねー」
梨香「いや、解決してないよ」
紗由理「え?なにがー?」
梨香「あんた、なんで私の隠し取りの写真なんて持ってんの?」
紗由理「えーそれはリカっちの事が大好きだからだよー」
梨香「さ、さゆり」
紗由理「だから、この写真みてハスハスしてるのー」
梨香「紗由理、実は私も・・・」
紗由理「え?」
梨香「だからって許せるかーーーーい!!!!」
紗由理「ひでぶっ!!!!」



 

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