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一人芝居用台本 無信仰な教祖 作、長月 桜花

​所要時間 15分程度

 

設定 舞台はある青年の部屋、そこに友達が来て話している。

話すのは一方的で、相手はあきれて聞くばかり。

※一応セリフ事に切ってあります、相手が話すだろう間を大事にしてください。

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「おお!悪かったな来てもらって!今日はな相談があるんだよ!」

 

「おいおい、いきなりそんな警戒した顔すんなよ、大丈夫だよ、金貨せとかじゃないから」

 

「じゃあ何の話しかって?ふふふ!逆に儲け話を持ってきてやったんだよ!」

 

「だから何で警戒すんだよ!ねずみ講の勧誘とかじゃねーよ!」

 

「ん?怖いから本題に入れ?実はな・・・宗教を作ろうと思ってんだよ!!」

 

「ちょ、なんで帰ろうとすんだよ、落ち着いて話しを聞けってー!」

 

「アホらしい?・・・って酷いな!俺は大まじめだぞ!!」

 

「なんで宗教が儲け話なのか?よくぞ聞いてくれた!宗教団体にはな税金とか、かかんねーだってよ!!」

 

「だから?じゃねーよ、まだ解んないの?って事はお布施は入ってくる、税金は払わなくていい・・・バラ色じゃねーかよ」

 

「だからなんで帰ろうとするんだよ!!へ?そんな甘い話しは無い?はぁ、お前は夢がないなぁ」

 

「どっから信者を集めるのか?そりゃもちろんどっかの駅前とかで勧誘するんだよ!」

 

「はぁ?うまくいくわけない?なんでそう言い切れるんだよ?」

 

「まぁ・・・確かに俺もその手の勧誘についてった事ないわ・・・でもでも!ほら、俺って口うまいじゃん?だから俺が勧誘すれば!!」

 

「・・・え?俺って口下手・・・なの?」

 

「・・・確かにナンパは成功した事ない、でもそれとこれとは別だろ、今回の計画には俺たちのバラ色の人生がかかってるんだぞ!?」

 

「俺たちって誰?って俺とお前に決まって・・・だから帰ろうとすんなって!!」

 

「そんな冷たい事言うなよー!中学から一緒の仲じゃねーかよ」

 

「・・・まあ、確かにクラスは別々だったけどさ、って話しが脱線してるって!俺だって何も無計画に話しをしてる訳じゃないぞ!!」

 

「お、乗ってきたな!あれ?違うの??とにかく話しは最後まで聞くように!これを見ろ!!」

 

「なにこれ・・・ってどうみてもホームページだろが!!宗教団体のホームページ作ったの!!どうよどうよ?俺凄くね!?」

 

「・・・字ばっかで見にくい?そ、それはこれからどんどん変えてくからな!!」

 

「なにこの変なタイトル・・・って宗教団体の名前だよ!ぽんた幸福の泉!」

 

「ダサいとか言うなし!一晩考えて付けた名前だぞ!!」

 

「名前の由来?・・・それは俺の名字が本田だから、でもホンダ幸福の泉じゃまんまじゃん?だから、ちょっともじって、ぽんた幸福の泉!どーよ」

 

「あ、あきれ顔再びだな、大事なのは名前じゃないんだよ、中身だよ中身!!」

 

「え?中身?・・・それはまだ決めてないけど・・・だから帰ろうとするな!!それは俺とお前でこれから決めてけばいいんだよ!」

 

「とりあえず俺を巻き込むな・・・って、やだ!冷血!そんなお前も好きだぜ!」

 

「うん、全力であきれたな。まあ、とにかくこの世には悩める子羊が沢山いるわけだ!そういう人をだな、金づ・・・じゃない、助けてあげることが事が大切だな」

 

「・・・なんかあきれ顔通り越して軽蔑されてるような気がするのだが」

 

「ん?質問?なんだ?」

 

「・・・どの宗教をベースにするのかって?どゆ事??」

 

「そうなん!?大抵の宗教にはベースになった宗教があんの!?」

 

「まあ、これは俺が悪かった、だからその可哀想な物を見るような目で俺を見るのはやめてくれ。でも、うーんベースかぁどの宗教がいいかな?」

 

「仏教?数珠握ってナンマイダ―って言えばいいの?あれ、ダメ??」

 

「キリスト教?それはあれだろ?十字架握ってアーメンて・・・却下?」

 

「イス・・それは俺の本能がシャレにならんからやめとけって言ってます」

 

「うーん、どうしよ・・・ベース・・・いらなくね?」

 

「じゃあ何を祈るのか?それはあれだよ!ぽんた神だよ!」

 

「ぽんた神ってなんだって?ぽんた神は一万五千年前の過去から人々を助ける為に降臨した、とーーーーっても偉い神様だ、うん!いいじゃん!ぽんた神に決定!!!」

 

「・・・もはや何も言ってくれないのね、要は他の人が信じたら勝ちっしょ!」

 

「うん、お前の言いたい事は分かる。いきなり宗教作っても名前が売れるまでには地道な努力が必要だ・・・うーん、なんかてっとりばやく知名度を上げる方法・・・あ!!」

 

「とりあえず、その目はやめろ!いい方法思いついたぞ!!」

 

「聞きたくないとか言うなって、今度選挙あるよな!?それに立候補すんだよ!!そんで当選して総理大臣になって、ぽんた幸福の泉を広める!!どうよ、完璧じゃね!?」

 

「へ?出馬費用?立候補すんのに金がいるの?」

 

「さ、最低で300万!?マジで言ってんの!?」

 

「なぁ、相談があるんだけど・・・300万貸してくんない?総理大臣になったら返すから」

 

「って・・・どこ行くんだよ?おーーーーーい!!」

 

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